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2009年10月15日 (木)

秋風

生涯に かかる秋風 いく度ぞ

これが父の辞世の句となりました。

若い頃、大病で療養生活を余儀なくされて俳句を始めた父は
最期まで四季の移ろいや心の機微を俳句に詠み、
心の琴線に触れた一瞬を私達家族に見せてくれました。

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病弱にもかかわらず会社を起こして大家族を養い、
障害者支援やボランティアの俳句教室まで人のお世話も良くしたし
何よりも若年性アルツハイマーだった母と両親…
周りの心配をよそに一時的には三人も介護をしたりして結構頑張った人生でした。
今考えると父の困難を支え続けたのは俳句への情熱だったように思います。

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でも仕事より趣味を頑張っていたように見えたせいか
残念ながら子供たちは誰一人俳句に興味を示しませんでした。
そして父の葬儀をすることになって初めてその深さを知ることになりました。

リタイアしてから長かったのでひっそりと家族葬で見送るつもりでしたが
新聞の社会面に載ったことから一転 俳句葬みたいな感じになりました。
知らない方が何人も父を送る俳句を詠んで下さいました。

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父の遺した 句集が二冊
持ってはいても、じっくり読んだことのなかった私
悲しみが癒えたらもう一度手にとってみたいと思います。

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日々のできごと」カテゴリの記事

コメント

びっくりしました。
お父さん・・・・そうですか・・・
なんとも、つらいことですね。
こういうときに何もいえなくて
ごめんなさい。

投稿: ともっち | 2009年10月15日 (木) 22時15分

ずっと気になってて、携帯メールをしようかと思っていました。
ブログを見てもすぐに書き込む気にもなれず、写真を眺めていました。
言葉が思いつかず、なんの励ましにもなりませんが、時が流れ、tearoseさんの大きな悲しみが癒されることを待つばかりです。
身体には、くれぐれもご用心を。

投稿: kiku | 2009年10月15日 (木) 22時41分

お父さまの俳句、胸に沁みます。
何度も困難を乗り越えて来られた、誇れるお父さまだったのですね。
心よりご冥福をお祈りいたします。
哀しみが癒える言葉もありませんが、やさしい秋風が
お父さまの思いでと共に、tearoseさんを包んでくれますように。
うちも実家の母の体調が思わしくなく、
またまた再入院したとのことで、日々気がかりをかかえています。
朝晩の温度差もはげしくなってくるこの頃、
お風邪をめされませんよう、ご自愛下さい。

投稿: こーこ | 2009年10月16日 (金) 00時14分

若い頃から病と闘い、何度も奇跡を起こしてこられた強靭な精神力をお持ちのお父様のご冥福をお祈りいたします。
最後の句は、夏の厳しい状況を克服し、清々しい秋を迎え、穏やかな心境であったような感じがします。
死を迎えることに恐れることなく、自分の人生を全うした男の潔さが伺えます。
“逝く旅ぞ”と呼んだのはお父様の新しい旅立ちのような気がいたします。

霧島の展望台に無理して登られて、teroseさんご自身が体調を崩していたのかと思っていました。
晩年のお父様の少しの我侭も妹さんと一緒に聞いてあげる事が出来てお父様も満足しておられると思います。
素晴らしいお父様にいつまでも感謝ですね!
お身体、ご自愛ください。

投稿: sinobueakira | 2009年10月16日 (金) 02時10分

ともっちさんへ

コメントありがとうございました。
今まで数々のミラクルを起こした父だったので
まだまだ…と思っていたのに
あっけなく逝ってしまいました。

淋しいけれど
とっても厳しい状況だったので
楽になったと思わなければならないと思っています。

投稿: tearose | 2009年10月16日 (金) 10時51分

kikuさんへ

ずっと気にかけて下さっていたのですね。
ありがとうございます。
思いがけず一年も経たない間に両親を見送ることになりました。
母の時もそうでしたが日常を取り戻すには少し時間がかかりそうです。
少しペースダウンしてやっていきます。

投稿: tearose | 2009年10月16日 (金) 11時28分

こーこさんへ

父が手元に置いていたノートに残っていた句です。
人工呼吸器を付けて意識もはっきりしない中でも俳句を作っていたことが驚きでした。

いろんな意味で悔いのない人生を送った人だったように思います。
私も父のように悔いのない人生が送れるよう日々大切にしたい思っています。

こーこさんのお母さまも大変なのですね
お家ではこーこさんの介護を必要とされているお義母さまもおられるし、心中お察し申し上げます。
私も同じような状況が何年も続いて眠れなかったのですが、父を見送ってからは何故か薬なしで眠れるようになりました。
遠くにいて何もできない分苦しいところもありますよね。
父は最期の一ヶ月危篤を繰り返しましたので何度も足を運びました。そうすることで私の中にも悔いが残らないようにしてくれたような気がします。

お母さまの一日も早いご回復をお祈りしております。

投稿: tearose | 2009年10月16日 (金) 12時04分

shinobueakiraさんへ

父の句をこんなに深く読んで下さってありがとうございました。
私は俳句のことは何もわからないのですが、shinobueさんのコメントで改めてこの句を詠んだ父の心情を思いやることができました。
確かに“逝く旅ぞ”かもしれません。
ノートにはひらがなで いくたびぞ と記されていたような気もします。もうやっと読めるような字だったので漢字で書く気力がなかったのかと思いましたが二つの意味があったとしたら、ひらがなが正しかったのかもしれません。
shinobueさんの言葉で秋の野を行く父の後姿が見えた気がしました。

また妹のこともご配慮ありがとうございました。
父は呼吸困難になって入院した一ヶ月半前までは家で過ごすことができました。
今思えばあんな身体になるまで家で過ごせたのは妹夫婦の努力の賜物です。
父は本当に満足だったと思います。
妹と父に感謝です。

投稿: tearose | 2009年10月16日 (金) 12時23分

ブログのUPがなかったので、もしやと思っていました・・・
寂しくなられましたね
お父様のご冥福をお祈りいたします
tearoseさんの悲しみを思うとなんと言葉をおかけしたらよいのか思い浮かびません
どうぞ、御無理をなさらず、お身体御自愛くださいませ

投稿: OGC | 2009年10月16日 (金) 19時11分

OGCさんへ

温かいお言葉をありがとうございました。
父は最期まで充実した人生だったように思うので、もう思い残すことはなっかたのでは…と感じています。
私も悔いの残らない生き方をしたいから、いつまでも立ち止まっていてはいけませんね。
美しい秋が終わらないうちに再スタートしたいです。maple

投稿: tearose | 2009年10月17日 (土) 22時55分

お父様の訃報を目にし、言葉を失っています。
8月に容態が悪化したとお聞きした時から
お元気でいらっしゃるかと心配していましたが
ほんとうに最期まで、よく頑張られたのですね。

人工呼吸器を付けて意識もはっきりされない中でも俳句を作られていたとは
お父様の俳句に込められた想いの強さが
胸に迫ります。
お母様を亡くされて、一年も経たない間に
逝ってしまわれたのですね。
妹様のお悲しみはいかばかりでしょうか。
どうぞ、くれぐれもお身体ご自愛くださいね。

投稿: みー | 2009年10月18日 (日) 00時55分

みーさんへ

お心遣いありがとうございます。
母を失った時は自分でも思いがけないほどの衝撃がありました。
寝たきりであっても穏やかで変化のない日々が続いていくような気がしていたので、受け入れるのに時間がかりました。

あれから一年足らず…
父の場合は急激に衰えていくのを目の当りにしていたし、どこかで父の生命力を信じたいと思いながらも父にとって苦しい日々が続くことを妹も私も耐えられない思いで見ていました。
失ったものは大きいけれど
両親の残してくれたものに感謝して一日一日を大切に生きたいと思っています。

みーさんをはじめコメント下さった方々のお気持ちがとても温かく、妹共々感謝しております。

投稿: tearose | 2009年10月18日 (日) 20時19分

tearoseさん、このたびは本当に大変でしたね。
つらい別れの後まだ日の浅いtearoseさんに
差し上げる言葉もみつからないのですが
こうしてコメントを読ませていただくと
元気に立ち直っていかれる姿がすでに見えてくる気がします。^^

どうぞご無理のないように
そして‘時間’がtearoseさんの心強い味方になってくれるように願っています。

投稿: YOKO | 2009年10月18日 (日) 22時59分

YOKOさんへ

お忙しいのにコメントまで読んで下さっていたのですね。
仰せの通り母の時より覚悟ができていたせいでしょうか、こうしてブログも早く再開できました。

8月中旬から一ヶ月半何度も危篤になり最後はどこで人工呼吸を外すかという難しい判断でしたので、本当に精神的にハードでした。
その期間が父と家族が苦しみを共有した時間であり絆を確認した時間でした。
今は父の遺した俳句や家族との絆はずっと消えずに見守ってくれているような気がしています。
時間も温かいコメントも強い味方です。
ありがとうございました。

投稿: tearose | 2009年10月19日 (月) 00時00分

こちらの記事、伺うのがすっかり遅くなってしまい、
ごめんなさい。
一時よくなられたとあったので、
きっと、もっと、お元気になられると
私も願っていたのですが。
心よりご冥福をお祈りいたします。

辞世の句、というのは、物語や歴史の中での
お話だと思っていました。
私が一番好きな季節も「秋」です。
お父様のお言葉に、しんみりと浸らせて頂いています。

投稿: Juno | 2009年11月 9日 (月) 23時09分

Junoさんへ

温かいコメントありがとうございました。

辞世の句…私も少し大げさかと思っていて弟と議論になったのですが、いろいろ考えて辞世の句ということで葬儀の時に発表させていただきました。
最後の数週間は飛行機で行ったり来たりしていましたが父の気力が心配で私の撮った写真に俳句を付けてとおねだりする形で俳句をまた書き始めました。
最期まで創作意欲を持ち続けていられた事が私達家族の励みになりました。

投稿: tearose | 2009年11月10日 (火) 14時05分

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