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2009年2月

2009年2月28日 (土)

恩おくり

昨年はとてもハードな一年だったのに不思議といい出会いがたくさんありました。
よく考えるとそのほとんどは植物やオープンガーデンを続けていたことによる出会いでした。

昨年のオープンガーデンで江戸文学の研究をされている方から素敵な言葉を教わりました。
恩送りという言葉です。
恩返しは恩のある人に直接恩を返すこと
恩送りはいただいた親切を感謝の気持ちをこめて他の誰かに渡すこと
そういうお話でした。

恩返しは心がけているつもりでいてもどうしても返せない恩もある
そんな時なんとなく申し訳なく心の負担になることもあったのですが
この言葉を教えていただいてからは恩が返せないと感じることでも
いつかどなたか他に私の手を必要とする方がいればその時に返そうと思えるようになりました。

Img_2973_2

先週は失望することや心配なことでストレス一杯でした。
そんな中,前に植物のことで少しだけお手伝いした方がお食事に招待して下さいました。
お友達がされているおうちカフェならぬおうちレストラン?
写真はお玄関横に飾っていらした素敵なプリムラを入れた寄せ植えです。

Img_29781

お家の中はもっと素敵でインテリアもイギリスの古いホテルのような趣で
とても一般のお宅とは思えないような素晴らしいお宅でした。
驚きのインテリアの画像をアップしたいところですが一般のお宅なのでお料理だけ…
ゴージャスなお宅で普段お会いできないような素敵な方たちと
こんな楽しい美味しい時間を過ごせるなんて身に余るしあわせ

そしてそのおしゃべりの中でミモザのリースのは花がドライになって少し色が変わってもきれいだと伺いました。
一度そのドライのリースが見てみたいと言うと

Img_2984

翌日その方が私のためにお庭のミモザを切って作って下さいました。
まったくまじりっけなしのミモザだけのリース
こんな厚みでミモザだけでリースを編むなんて
なんて贅沢!!
それを私にいただけるなんて困っちゃうくらい嬉しい

このサプライズですっかり元気になってしまいました。
もうどちらの方にも恩は当分返せそうにありません。
ただただ感謝の気持ちを忘れないで恩送りできたらと思います。

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2009年2月22日 (日)

小さなガーデナー

このところ風邪気味でもあったし家で篭っていました。
それに家族のことでもいろいろあってなんだか凹んでいました。
それでも少し体調が良くなってきたので施設の伯母のところへ行こうと思いました。
精神的エネルギーが不足している時に病人に会いに行くのは結構骨の折れることです。

Img_2943_3 気分転換に庭を一回りしてみました。
バラの赤い芽があっちこっち出てきています。
お日様があたって、まるで命が輝いているよう…

沈丁花の花もほころび始めました。
まだ開ききっていない花に顔を近づけて胸いっぱい香りを吸うと心の中に溜まっていたものが煙になって消えていきそうな気がしました。

伯母の施設に行く前にその近くのガーデニングショップに寄ってみることにしました。
たまにしか行けないお店だけどレアな植物があって、いつ来ても新しい発見のあるところです。
寒かったし夕方だったのでお客さんは誰もいませんでした。今日は店員さんに気兼ねなくいろいろ聞けそう…と思っていると突然元気な子供の声が聞こえました。

外の売り場を小さな男の子が二人何か話しながらバタバタ走っています。
子連れのお客さん?
とたいして気にも止めず店員さんに新しい苗のアドバイスを聞いていると
男の子たちがイチゴの苗を持って店員さんに質問しに来ました。
最初はイタズラかと思っていたのですが、栽培のコツなど聞いている様子。
お母さんらしい人もいません。

不思議に思ったのでもう一人の店員さんに伺うと
『あの子たちはうちの常連さんなんですよ。ご近所でお小遣い持っていつも買いに来てくれるんです。』
驚きました!!
たぶん小学校の二年生位
嬉しいやら楽しいやら
私がレジに行ったので店員さんがレジに行くと後を着いてきて今度はジャガイモの植え方などを熱心に教わっています。
若い店員さんも子供だからと適当にあしらわず丁寧に教えてあげて『この肥料混ぜて植えて』などと肥料をサービスしてあげているみたいです。
それを熱心に聞いている少年たちのキラキラした瞳が可愛くて見ているだけで幸せでした。

伯母の施設に向かう車の中でもあの男の子たちのことを思い出すと楽しくて
ジャガイモの種芋やオマケしてもらった肥料をお家に持って帰ってお母さんとどんな会話しているんだろう…

伯母に会う頃には本物の笑顔になっていました。
また時々寄り道してみよっと…

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沈丁花 Winter Daphne ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属

常緑低木で私の最も好きな香りです。華やぎがありながらも気持ちを引き締めてくれる包容力のある香りだと感じます。私にとっては母のイメージがあるからでしょうか…
この花の名前を初めて知ったのは子供の頃、母がなぜか普段に着物を着るようになって、その中で私の好きだった着物の柄が沈丁花でした。
家にはない木だったので初めて本物の花の香りを知った時とても感動しました。

常緑低木でほとんど手間のかからない木です。ただ移植を嫌うそうなので成木の移植は神経を使います。ふだん丈夫なのに突然枯れることがあります。他の植物の植え替えで根をいじったのかもしれません。
今あるのは三代目で初めての斑入りです。枯れても枯れてもこの花の香りを嗅がないと春が来た気がしないので買ってしまいます。
花色は赤・白・赤白の咲き分けの源平
葉の色は普通は緑ですがこの写真のような斑入りともっと大きな黄色の覆輪が入るものがあるようです。剪定しなくても丸くきれいな形に成長しますが、我が家では大きくなっても困るので切花にもどんどん使います。一本活けるだけで部屋中にいい香りがひろがって幸せな未来を予感させてくれます

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2009年2月12日 (木)

ガーデンシンクの製作(不確実な記憶)

以前の記事でガーデンシンクの作り方をそのうち…
などどと書いたものだからガーデンシンクで検索してアクセスしてくれている方が結構いらっしゃるみたいです。このままだと狼少年になってしまいそうなので早くUPしたいと思っていたのに作る過程の写真が探せず完成時期さえはっきりしなくて困っていました。

Sink_2 …と思っていたら設計図が出てきました。2005年の今頃の完成だったようです。人に見せるつもりでもないので汚い図面です。
とはいえ今更清書するほどのものではないので目をつぶってだします。物好きな方は後でクリックしてください。coldsweats01

作りたいと思わない方にはどーでもいい話ですが、一応我が家のガーデンシンクのデザインの要点を上げますと…

 ①デッキの片隅にできたスペースの有効活用

 ②当時研究中だった木材のサンプルとして、三種の木の試用
もの凄く丈夫と言われていた輸入もののレッドシダーの家具やデッキが10年位で次々腐ったため、腐らないと言われるハードウッドの耐久性や特性を知りたくて。
  
 ③普通の水栓の他に散水用のホース専用の水栓が欲しかった。
   (水栓については以前の記事に詳しく書いています。)

 ④引き出しをつけてキッチン小物も収納できるようにしてもらった。
       (当時は週末ごとにダッチオーブンで燻製なんか作りながら庭仕事するのが夢でした。←あまり庭に出る時間もなくなるなんて想像もしなかった)

 ⑤廃物の有効利用 
    
水栓は家の洗面所のお下がり・天板はキッチンのメラミンカウンターの端材

Img_0002 Img_0001

材料(素材・道具)

 木材 ウリン(堅くてめちゃ重い一番強そうなの4*4(インチ)で柱を
       イタウバ(面がスムースでささくれが少ない)で外装
       サイプレス(シロアリに強く比較的細工がしやすく軽くて安価)で内部の構造
 水栓金具・シンク(市販のステンレスの安価なシンクの一部)
 天板・引き出し用レール・ 分岐栓・取手・丁番
 ステンレスコースレッド・透明のコーキング・丸鋸・糸鋸・電動ドライバー
 

3_031

完成前の写真が一枚だけ見つかったのでこれを見ながらざっくり思い出した範囲で作り方を説明します。(細かいとこ知りたい方は上の汚い設計図を見てください。)

これはこの場所にシンクの構造材を設置した直後の写真と思われます。
ハードウッドは非常に重いし、デッキ工事の際に排水パイプ(塩ビのグレー)や水栓を立ち上げていたため最低限の枠だけ作って、内部は設置後に仕上げました。

構造は簡単です。
①ウリンの4*4の柱を4本立てて机の脚のような構造を作り天板を支える枠部分四方向と足元の三方向から補強する。(バックボード一段目とサイドボードは枠を兼ねています。)

②バックボードを作って固定する
(曲線は原寸の型紙を作り隙間部分を除いて木に型をとり糸鋸で切ります。)

③天板を乗せるために枠の内側に更に補強枠を作ります。

④あらかじめ水栓金具を取り付けた天板を乗せます。
   天板の周囲をコーキングします。

ここからは現在の画像見ながら思い出した範囲で

Img_2930

⑤引き出しを固定するための構造を作りレールを取り付ける

⑥引き出しの製作

⑦扉の製作 取っ手の取り付け

⑧扉を取り付けて完成

週末毎の作業でしたので何週間かかったでしょうか…
何かお手本があったわけでもないのによく完成したなぁ…と自分でも感激しました。
大変だったけど少しずつ完成するのが楽しくて週末が来るのが待ち遠しかったです。
あの頃あんなに元気だったんだ…となんだか遠いことのように思い出している自分に気づくと、なんか情けない。
ん~。少しくらい無理してもやっぱやりたい事やっている時が一番元気でいられる気がします。

完成後の初めてのオープンガーデンでは花を凌ぐ人気でいつもは裏方担当の旦那様も引っ張り出されて質問攻め。
全く素人が引いた図面で旦那様と完成させたシンクを建築家の方に『参考にしたいので写真撮らせて』と言われた時は嬉しいやら恥ずかしいやら(←プチ自慢)
『幸せな奥さんね~。こんなことできるご主人が居て』などとまるで私はお茶の用意でもしてるうちに完成したかのように何度も言われ少し残念だったけど、寒い中一緒に何週も無理難題をクリアしながら頑張ってくれた旦那さまには感謝感謝でありました。

4年経ちましたが現在もハードウッドはびくともしません。
しかし残念ながら廃物利用の天板はコーキングが割れてふやけてしまいました。
雨ざらしの場所ですから結局は本物の御影石を石屋さんに切ってもらって、取り替えました。 引き出しには横殴りの雨が降ると水が入ることがわかったのでスノコ状の面材の内側から古いテーブルマットを貼りました。
最初はブルーに塗る予定だったのですが木の特性を見るために三年位風雨にさらしました。面材のイタウバはあまり変色もなくひび割れもなく保護のため塗る必要は全く感じません。しかし艶はないので(研磨すれば出るかもしれませんがラフなままで)クリアの塗装をちょっとしてみました。

当時ブログをするなんて夢にも思わなかったので写真もなくて
〝ガーデンシンク〟で辿り着いた方には物足りない内容ですが一回で終了です。coldsweats01

後日談ですが
このシンクが完成してからは、私の『ヤレバ何とかなる』という傾向が強くなったのはいうまでもありません。そして旦那様の忍耐力もbleah

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2009年2月 5日 (木)

長寿のつるバラ カクテルがピンチ!

もう長年のお付き合いになる つるバラ カクテル
毎年繰り返しよく咲いてくれました。
成長も今の場所に移してからは本当に旺盛で満開になるとあまりに派手なので切花にどんどん使っていました。

Photo

今年の夏、私の体調が悪くて旦那様に多大な迷惑をかけていたので消毒も御願いできず放置していたら、チュウレンジバチの温床になってしまって
パーゴラーの上から糞は落ちるわ 幼虫も落ちてくるわ 癒しの庭どころじゃなくなりました。
それでも見て見ぬふりをしていたら庭中のバラが幼虫だらけにcrying

春には白のモッコウバラと絡ませてやっと自然なアーチが完成したと喜んでいたのに
肩と足の具合が悪くなってからすっかり他力本願になった私には贅沢な夢だとわかりました。
残念だけど縮小して外灯下だけにとどめることにし、秋には庭師さんに古い枝を元から切ってもらいました。

そして先週末 今度こそ遅ればせながら肥料を上げようと
旦那様に御願いして手前の重い鉢をのけてもらったら
いきなり旦那様がギックリ腰になってしまって
またまた中断…

気を取り直してよく見るとなんと切った後が大穴に
しかも根元もぐらぐらしています。
腐っちゃったのかなぁ
それとも切った後、アーチの支柱も壊れたので枝を止めつけず風任せにしていたせいだったかも
あらゆる後悔が胸をよぎりましたがここにこれがなくなると
このバラの色を中心にバランスを取っていた植え込みをやり直さないと納まりません。
いろいろ考えた末今年は穴を補修して様子を見ることにし
もしもの時に備えて次なるつるバラを育成することにしました。

カルスメイト 150g「切り口・接木跡の保護剤」 カルスメイト 150g「切り口・接木跡の保護剤」

今回使ってみたカルスメイトです。
今まで大きな枝を切った時はトップジンという薬剤を使っていたのですが今回は大穴が開いていたので樹脂系のこれを使ってみました。この薬を調べていて知ったのですが、この薬にはもの凄い裏技があることが発覚しました。あの憎きチュウレンジバチの卵をやっつけることが出来るというのです!!
そうです。卵を産みつけられたら茎に塗ることで幼虫が出てこられなくなるとかヽ(´▽`)/
それがホントならチュウレンジバチ退治も夢でないかも(・∀・)イイ!
今まで切るか用心深く待ってテデトールしかなかったのにsign01
カクテルの仇とってやるsmile

ところで次なるつるバラ候補ですが
古い記憶の崩れかかった煉瓦の壁に寄り添うようにひっそりと咲いていたシックな赤いバラが忘れられず
可愛い系より大人系を探しています。
つるクリムゾン・グローリーかな とかギネ かなぁとか妄想は膨らむばかり

けれどあまり構われてもいないのに健気に咲き続けてくれたカクテルの
復活を願っているのは言うまでもありません。

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2009年2月 1日 (日)

ベス・チャトーさん

昨夜気づいたことで、もう間に合わないかもしれないけれど 
本日 「ベス・チャトー 荒れ地ではぐくむ奇跡の庭」が、深夜 BShi で再放送されます。
私は今回も録画予定です。

実は年末からもう三度目の再放送
一度目は偶然途中から見たのですが二度目は録画してもうニ度見ました。
ガーデニング好きな方で、もしまだご覧になっていない方は必見です。

ベス・チャトーさんはチェルシー・フラワーショーで10年続いて金メダルを受賞するほどの方で世界一のカリスマ・ガーデナーと呼ばれる方もおられますが、日本では知る人ぞ知る存在で、ターシャさんほどの有名人ではありません。

私は10年以上前にイギリスに旅行する時買った本の中に彼女の庭が紹介されていて、凄く大人っぽくて花だけでなくグリーンの使い方が素晴らしいので印象に残っていた方でした。ですが番組を見てびっくりしました。何故この方の庭を見にいかなかったのか後悔しました。

85歳ということでしたがとても若々しくてチャーミングな女性で
カリスマとは思えない親しみを感じる方でした。

エセックス州の厳しい自然環境の中で
土壌を改良し環境に適応する植物を選び
大胆に景観を構成していく
そしてグラベラガーデン(砂利の庭)では日照りのときすら水をやらないで
美しい庭を維持していてまさに奇跡です。

Beth Chatto's Gravel Gardens: Drought-Resistant Planting Through the Year

Beth Chatto's Gravel Gardens: Drought-Resistant Planting Through the Year

著者:Beth Chatto


Beth Chatto's Gravel Gardens: Drought-Resistant Planting Through the Year

私の目指すローメンテナンスの庭造りは
自然環境に近い庭を作ってなるべく水もやらない…という考え方
それはベスさんに近いものだと思ったけれど
ベスさんのように一年中美しい庭を維持するためには
もっともっと植物を知らなければならないと思いました。
ベスさんが降雨量をメスシリンダーで測るシーンがありましたが
水をやらないと言っても植物がどういう状態でいるか常に把握して
剪定など適切な処置をする…ただほったらかしの私とは似て非なるものでした。coldsweats02

ベスさんの画像がないので今回はアマゾンから拝借しましたが
洋書だともの凄い数があるのに和書では一冊もありません。
こういう本が日本でもどんどん売れるようになる位日本のガーデナーが成熟してくると楽しいでしょうね

The Shade Garden: Shade-Loving Plants for Year-Round Interest

The Shade Garden: Shade-Loving Plants for Year-Round Interest

著者:Beth Chatto


The Shade Garden: Shade-Loving Plants for Year-Round Interest

ベスさんは庭造りには必要以上に水を与えないということと、ランドスケープとういうことを意識しておられることがあります。
以前紹介した 海の中道 シンフォニーガーデンのデザイナーさんにも通じるものがありました。

庭の構成を考える時 日本の生け花の立花の
天・地・人とういう構成要素取り入れておられてそれも嬉しいお話でした。
ガーデニング暦が長い方にもとても参考になるのではないでしょうか。
これを語るとまた長くなりそうなので今日はこのへんで

□ハイビジョン特集
「ベス・チャトー 荒れ地で育(はぐく)む奇跡の庭」
[BShi]2/1(日) 後11:00-11:49
イギリスのカリスマ・ガーデナー、ベス・チャトーさん、
85歳。自然環境に徹底して寄り添い生物本来の力を
引き出す彼女ならでは技と庭の四季、そして人生を
見つめていく。

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